ビートルズの遺伝子【涙の旅路】バッドフィンガー

 バッドフィンガー、正しくビートルズの遺伝子を継ぐバンドであった。今回は74年のワーナー移籍後の第一弾【バッドフィンガー】※邦題「涙の旅路」。

バッドフィンガーはピート・ハムを中心としたポール色の強い作品とジョーイ・モランド、トム・エバンスのジョンからの影響の強い作品がバランスよく混在しているところが、凡百のビートルズ・フォロワーと違うところ。

『アイ・ミス・ユー』をはじめとするピート・ハムの作品は美しいメロディライン、コード進行ともにやはりポールからの影響が大きいようだ。
『マッテッド・スパム』なんかはポールがスタックス・サウンドに挑戦したようなおもしろさがある。
一方『ホワイ・ドント・ウィー・トーク』はトム・エバンスの作品だが、メロディライン、歌い方、ギターの弾き方まで実にジョン・レノンの路線に近い。

ジョーイ・モランドの作品『アイランド』はウィングスの作品に近い肌触り・・・しかも、ポールよりもデニー・レインが作る一連のそれに近い感覚。
『ギブ・イット・アップ』の静寂を感じさせる曲調もジョンぽい感じだし、ラストの一際ロケンロールな『アンディ・ノリス』の投げやりな歌い方もジョンみたいだ。

トム・エバンスの『ホウェア・ドゥ・ウィー・ゴー・フロム・ヒア』も特筆に値する。これはギターの音やエレピの揺らぎを含めた曲調がジョンというよりジョージの路線だな。
たった1作ではあるがマイク・ギヴィンスの『マイ・ハート・ゴーズ・イット』もアイリッシュ的ななかなか味わいのあるナンバー。
 ピート・ハムの『ロンリー・ユー』はポールの一連の牧歌的な作品に共通するアコギを生かしたナンバー。

という訳で、アップル閉鎖で、ワーナーへの移籍を余儀なくされたバッドフィンガーだったが、相変わらずビートリッシュな音楽性を貫いていた。

次作では日本でも大ヒットした『ノーワン・ノウズ/誰も知らない』をヒットさせたが・・・。

ジョーイ・モランドが脱退。失意のピート・ハムは自殺・・・結果バンドは解散。
以後トム・エバンス、ジョーイ・モランドを中心に再度エレクトラと契約して【ガラスの恋人】を発表。
マイナー・レーベルから【セイ・ノー・モア】というアルバムを発表するも、再び消息を絶つ。
83年にはトム・エバンスも自殺・・・。

優れた音楽性と確かな演奏力を持ち、ビートルズの遺伝子を継ぐバンドではあったものの、正に不運のバンドであった。










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この記事へのコメント

OASI-Z
2013年01月15日 23:57
このアルバムの中の「My Heart Goes Out」は、バッドフィンガーの中で、一番好きな曲です。聴いていると、切なくて胸が締め付けられます。

デビュー当時から「ビートルズの弟分」というイメージで売り出された事が、彼らにとって最大の不幸だったような気がします。
2013年01月16日 11:43
OASI-Zさん、いつもコメントありがとうございます。バッドフィンガー、未だにいとおしい存在です!!

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