シカゴのもう一つの可能性【ホット・ストリート】

 シカゴはギタリスト、ボーカリスト、コンポーザーとして長年バンドを牽引していたテリー・キャスを拳銃の暴発事故で失い、路線変更を余儀なくされた。
 新しいギタリストとしてスティヴン・スティルスの所にいたドニー・デイカスを迎え、文字通り新しいスタートを切ったのが78年の【ホット・ストリート】。※ちなみにシカゴのアルバムとしては、[ライウ・アット・カーネギー・ホール]以外では[ナンバー・タイトル]を使用しなかった初めてのアルバム。
 ドニーはギタリストとしてはもちろんのこと、コンポーザー、ボーカリストとしても優秀であったため、シカゴの新しい旅立ちにはぴったりの人選であったように思われた。
 『アライヴ・アゲイン』のはつらつとしたギターサウンドには、新たな可能性が感じられたことは確か・・・。
ドニーのアグレッシヴでフュージョン感覚もあるギターをフィーチャーした『テイク・ア・チャンス』と自作の『エイント・イット・タイム』では早くもリード・ボーカルをとっているし、『リル・ミス・ラヴィン』ではハードロック感覚のギターを聴かせている。
 また従来のシカゴ路線の『グレイテスト・ラヴ・オン・アース』やロバート・ラム作の『ホットストリート』『ラブ・ワズ・ニュー』も悪くない。何よりもブラスがまたずいぶんフィーチャーされていて、よく鳴っている。

若い才能を迎えて再起を誓ったアルバムという感じ。ジャケットに普通は姿を現さないメンバーの写真を使っているのも、そうした意気込みを十分感じさせる。※若干メタボ率が高く、決してかっこよくはないが・・・。
 『リル・ミス・ラヴィン』には当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったビージーズをコーラスに参加させているのも、何とか第一線に返り咲こうという苦肉の策だったようだ。
 ただ、次作の『13』でデイカスにほとんど方向性を任せたことによって、ハードロックとディスコ色の強い路線は大失敗。挙げ句の果てには、ドニー・デイカスがミュージシャンをやめて映画俳優になると言い出す始末・・・。
※結果、ドニーはロック・ミュージカル[ヘアー]には出演できたが、以後の活動は不明・・・。
 以後シカゴは、長い間正式なギタリストをきめないまま、セッション・メンバーを加えながら活動・・・。
もしも、ドニーが早まった判断をしなければ[パワー・バラード]路線とかに行かないでもっとクリエイティヴで、飽きのこないシカゴになっていたかも・・・。その後はピーター・セテラによる[パワー・バラード]路線がしばらく続く。
 もっともテリー・キャスがなくなる前からピーター・セテラの発言権が強まってはいたのだが・・・。
まあ、いずれにしても、シカゴの黄金時代はテリー・キャスが生きていた時代だったということだな。
















ホット・ストリート(紙ジャケット)
ワーナーミュージック・ジャパン
2010-01-27
シカゴ

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ホット・ストリート(紙ジャケット) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



Chicago
Rhino
2002-07-29
Chicago

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Chicago の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



Chicago Transit Authority
Rhino
2002-07-29
Chicago

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Chicago Transit Authority の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



Chicago III
Rhino / Wea
2002-07-29
Chicago

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Chicago III の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



Chicago 5
Rhino
2002-12-10
Chicago

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by Chicago 5 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック