オールタイム・ベスト名盤200[1~50]④【The beatles】

いわゆる「ホワイト・アルバム」!! ビートルズの場合、1つのアルバムでその魅力を知るにはとうてい無理な話だということは重々承知の上で、これを・・・。
 【アビーロード】を選ぶのは簡単だし、【リヴォルバー】や【ラバー・ソウル】も捨てがたい・・・。
もしも『ドント・レット・ミー・ダウン』や『マイ・スウィート・ロード』が収録されていれば【レット・イット・ビー】をベストに推していたかも・・・。※もちろん、これらのアルバムも大好き!!
 世間で極一般的にいわれているほど【サージェント・ペッパーズ・・・】を俺は評価していない。『ア・デイ・イン・ライフ』は大好きだけど・・・。確かに実験精神にアイディアにとんだアルバムだけど、通して聴いてみるとそれほど魅力的ではない。そして「コンセプト・アルバム云々・・・というのも本人たちは全く考えていなかった」らしい・・・。
 つまり寄せ集めだった訳だ。だったら、こっちの方が圧倒的に楽しい。
ブライアン・エプスタインという精神的支柱を失った4人がそれぞれのアイディアを持ち寄って、自作曲に対して個人個人でリーダーシップをふるって作り上げたのが【ホワイト・アルバム】。
 曲によっては4人がそろっていなかったりするけど、それでも結果出てきたサウンドは「ビートルズ」以外の何者でもない・・・。そこが凄い!!
ジョンとポールの創作意欲は圧倒的!! まるでお互いに競い合って曲を書いてるような印象。
ディスク1もテイスク2もポールの作ったロケンロールで始まるのがミソ!!『バック・イン・ザ・U.S.S.R』と『バースデイ』。
 それに対してジョンは『ディア・プルーデンス』と『ヤー・ブルース』で応酬!! 余裕綽々の『ディア・プルーデンス』でクール・ダウンさせ『グラス・オニオン』で、ジョン独特の世界に引っ張り込む・・・。するとポールはレゲエ(スカ)のサウンドで陽気にやり過ごす。『オブラディ・オブラダ』のことね・・・。
『バースデー』で盛り上げたあと重量級のブルース『ヤー・ブルース』でハッピーな気分をたたき壊すジョンに対して『マザー・ネイチャーズ・サン』でまあまあ・・・といってたしなめるポール・・・。

てなことで、ポールとジョンの創作能力の競い合いの中で、例外的に素晴らしい作品を2曲ジョージが書いている。
1つはエリック・クラプトンがリードギターを弾いているご存知『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』。
1つ前のジョンの曲『コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル』のエンディングの悲しげなハーモニウムの調べ、そして「エイオウ!!」というかけ声にすかさず入ってくるピアノのイントロ・・・。
 この辺のつなぎ方も絶妙の編集・・・。
ベスト盤とかで『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』だけ聴いても、なんかハーモニウムと「エイオウ!!」のかけ声が最初にないと物足りないんだよね。
 だから、俺は『バンガロー・ビル』と『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』はセットだと捉えている。
さてイントロですでに素晴らしいクラプトンの泣きのギターがなだれ込んできて、ジョージの悲しげな歌声が聞こえてくると、もうビートルズとか何とかじゃなくてジョージ本来の世界という感じ・・・。
 しかし、ジョージ、クラプトンを除くとこの曲で最大の貢献をしているのは実はポール。
それは変幻自在なベースワークだけでなく、ジョージのボーカルに絡むポールのコーラスの素晴らしさ・・・。オルガンは誰かな?
※普段はジョンとポールの上下メロディのカラミってのがビートルズの魅力の1つなんだけど、この曲とか『サムスィング』とかのジョージ、ポールのコーラスのカラミって、相当鳥肌ものだと俺は思っている。
 ※試しにポールの担当バースを一緒に歌ってみると、いかに魅力的かがわかる。

もう1曲は上流階級を皮肉った『ピギーズ』。皮肉屋ジョージの本領発揮・・・。こういうのは本来ジョンの役割だったはず・・・。
 さて、その後もジョン、ポールの対決は『マーサ・マイ・ディア』Vs『アイム・ソー・タイアード』、『アイ・ウィル』Vs『ジュリア』てな感じで続く・・・。

未完成のまま、放り込まれたような曲も目立つ・・・『ワイルド・ハニー・パイ』『ホワイ・ドント・ドゥ・ウィー・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード』『エブリィ・バディ・・・・ミー・アンド・モンキー』など・・・。
これらの曲は最初聴いたとき、何でこんな不完全なものを入れたんだろう?? と思ったけど何度も聴いている内に前曲と次の曲をつなぐ立派なインタールードになっていることに気づいた。というか、俺が勝手にそう解釈しているだけなんだけど・・・。
『セクシーセディ』でインチキ宗教家の偽善を暴露したジョン。『ヘルター・スケルター』でヘヴィ・メタルの先鞭をつけたポール。『レボリューション1』で現代音楽に挑戦するジョン。
『サボイ・トラッフル』・・・ジョージのソングライティングが確実に成長している証・・・。
ラストはジョンの作品だけど、オーケストラをバックにリンゴが歌う大メロウ・チューン『グッドナイト』。
貢献度が低いと勝手にひがむリンゴに対して「君は十分に貢献しているよ。ほら、ドラムを叩かなくてもこんな素晴らしいメロウな曲が歌えるじゃないか」とジョンが言ったかどうかはわからないけど、この曲に関してはボーカルはリンゴのキャラクター以外は考えられない。

てことで、ロケンロール、ノスタルジックなポップス、ブルース、フォーク、サイケ、現代音楽等々、考えられるだけの幅広い選曲と演奏形態・・・それが、これでもかという風に詰め込まれたのが【ホワイト・アルバム】。
 どうも、俺が選ぶベスト・アルバムって、集大成、バラエティにとんだ選曲っていうのがチョイスの基準になっているような気がするな・・・。


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この記事へのコメント

2014年06月04日 17:14
コレ、バラエティに富んでるという形容は間違いないですがアルバム全体にノイジーさが通底している点が最も重要ではないかと…ストレートな曲、軽快な曲にすらそういう側面を感じますので。それこそ「グッドナイト」までも…考え過ぎかな?
2014年06月04日 18:09
おっ、そこを気がつきましたか?さすがです。このアルバム、最終的にはジョージ・マーティンが受け持ったものの、ほとんどの録音はクリス・トーマスが担当したそうです・・・そのあたりがラフな感覚が出た理由ではと・・・。

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