ルーツを辿れば・・・。ブラックマジックウーマン~ストレンジ・ブルー~恋の季節???

 『ブラック・マジック・ウーマン』サンタナの代表曲にして、世界的大ヒットナンバァー。日本ではついこないだまではサンタナはこの曲と『哀愁のヨーロッパ』(原題ユアラップ)の2発屋として認識されていた。今はどうかわからないけど、洋楽に詳しくない一般の人でも、マアこの2曲は知ってるはず。

 さて、『ブラック・・・』は元々【フリートウッドマック】の初期の編集アルバムに納められている。作者はピーター・グリーン(初期のリーダーだったがドラッグの問題で途中リタイア、ソロとして復帰するにはかなりの年月を要した。)。
 もちろん【フリートウッドマック】は、まだイギリスの数あるブルースロックバンドの一つだった時代だ。
 サンタナはこの曲をラテン色加えて大ヒットさせ、一躍【ラテン・ロック】というジャンルを定着させた・・・・事になっているが・・・。 実はピーター・グリーンが【ブラックマジック・・・】を作るに当たって、下敷きにした曲がある。それは【オール・オブ・ユア・ラブ】といってオーティス・ラッシュ(モダン・ブルース界の巨人、ギタリスト・シンガー)のブルースだ。 
この曲をヤード・バーズからジョン・メイオールのブルース・ブレイカーズに移籍した『エリック・クラプトン』、『ブルース・ブレイカーズウィズエリック・クラプトン』の冒頭1発目でカバー。
出だしの弦を荒っぽくひっかくところから、しっかり完コピ。
 俺の場合【オール・オブ・ユア・ラブ】はクラプトンの方を最初に聴いて、だいぶ後になってオーティス・ラッシュのオリジナルバージョンを知った。どちらも大好きになった。
 【オール・オブ・ユア・ラブ】は出だしはスローで始まるのだが、そのリズムはラテンから影響を受けた風変わりなもの、中盤でテンポアップしてシャッフルのリズムになり、そのあとまた、最初のリズムに戻るというもの。
 サンタナは【ブラックマジック・・・】をラテン・ロックにアレンジしてヒットさせたというより、【オール・オブ・ユア・ラブ】が元々持っていたラテン風味をピーター・グリーンがいただいて【ブラックマジック・・・】を作り、ほんのちょっとパーカッションを強調したに過ぎない。
 【オール・オブ・ユア・ラブ】をブルース・ブレイカーズで取り上げたクラプトンは、その後クリーム時代に【ストレンジ・ブルー】というナンバーを作ったが、これがなんと【オール・オブ・ユア・ラブ】にクリソツ!!もちろん主旋律のメロディは違うが、かなりインスパイアされて作ったに違いない。 【オール・ユア・ラブ】【ブラック・マジック・ウーマン】【ストレンジ・ブルー】は元が同じいわゆる親戚関係にある曲といってよい。正に名曲の正しい継承方法だと思う。そんな事言うならブルースなんて、みんな親戚かパクリだろうって言われる方もおられるでしょうが・・・。
 しかしひょんな事で、もう一曲親戚を見つけてしまった。
だいぶ前の事だが、市内のとある【ブルーズ・バー】でセッションがあって、その時に、俺は【オール・ユア・ラブ】を弾いた。その場に集まったのはマスターを含む5~6人の大のブルース好き。無難に的確なバッキングを付けてくれる。しばらく気持ちよく歌いながらギターを弾く。
しかし途中で「これピンキーとキラーズじゃねえか?」って言い始めて、みんなで「わぁすれられないのウ~」って歌い始めた。確かに似ている。リズムそのものもそうだが、歌い出しのメロディまで似ている。ソックリダ!!!ちょっと俺はパニくりながらも、「なんでぇ。ブルース詳しいんだったらオーティス・ラッシュ位聴いてるだろッ」とむっとしてギターをおいた。その後それぞれの人の得意な曲でセッションは続けられお開きとなった。
 帰りのタクシーの中で【オール・ユア・ラブ】と【恋の季節】をもう一度反芻してみた。果たしてこれが偶然か?
 ピンキーとキラーズは確かにラテン風味の歌謡グループというのが売りであった。
もし作曲者が【オール・ユア・ラブ】を知っていたら・・・。因みにいろいろ調べてみたら【恋の季節】は1968年のヒットで【ブラック・マジック・ウーマン】も同じ年にマック版、サンタナ版は70年にヒット。
 て事は【恋の季節】は少なくとも【サンタナ版ブラック・マジック・・・】を参考にはしていない事がわかる。
 ではフリートウッド・マック版の【ブラック・・・】の方はというと、フリートウッド・マックがアメリカで正式に紹介されたのは69年の【ゼン・プレイ・オン】というアルバムからなので、これも可能性は無し。
そうなると、もう答えはヒトツということになる。【恋の季節】の作曲者はオーティス・ラッシュの【オール・ユア・ラブ】を参考にして【恋・・・】を作った可能性が高い。何しろオーティスが【オール・ユアラブ】をレコーディングしたのは1958年だから、作者が洋楽それも黒人音楽に詳しい人であれば・・・。
 ンーンなんか後半は推理小説みたいになってしまった。
とにかく、俺の言いたい事は、よい音楽てのは形を変えながら、継承されていくもんだって事。ジャンジャン!!









アイ・キャント・クィット・ユー・ベイビー~コンプリート・コブラ・セッションズ1956/58
Pヴァインレコード
2000-10-25
オーティス・ラッシュ

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この記事へのコメント

K
2010年05月18日 18:59
なるほど、謎が解けた。昨日、ジョン・メイオールのライブを見てたら、なんで、これブラックマジックウーマンじゃねぇかって思った曲があったけど。そうなんだ。タイムリーでしたね。70歳とは思えぬ若さで歌ってましたな。クラプトンもなかなか良かった。
2010年05月18日 19:07
因みに【恋の季節】の作曲者は「いずみ たく」さんでした。昭和の歌謡曲の巨人だよね。坂本九の「みあげてごらん夜空の星を」とか「ゲゲゲの鬼太郎」もこの人だって・・・。そういえば、わりとばたくさいというか、洋楽っぽいメロディの曲多いんだわ。ますます・・・あやしい。
2010年05月19日 01:14
ども!
まんまエルモアなジェレミー・スペンサーのスライドも好きなんです~。
谷恵一
2010年05月19日 08:59
ブルースブレイカーズ好きだなぁ。未だ、クラプトンがとんがってた時代で。今はいいおじさんになってしまいましたがそれは正直、どうですか?
2010年05月19日 10:50
そうだなぁ。デレク・トラックスとかと一緒にやったり、ジェフ・ベックとやってみたりで、マダマダがんばってるんじゃない?ブルース・ブレイカーズっていえば、俺が一番あこがれているのは実はピーター・グリーン。声も良いしね。クラプトンはレイラの頃か、EC WAS HEREの頃が一番好きかな。

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