異色のビートルズ・カヴァー曲集【バック・ビート】サウンド・トラック

 これはビートルズ・カヴァー曲集ではあるけれど、ビートルズ・ソングのカヴァー集ではない。なぜかというと、ポールやジョン、ジョージなどのオリジナル曲は1曲もやっていないからだ。ここで紹介されているのはハンブルグ時代のレパートリーとして演奏されていたオールド・ロックンロールばかり。
 ハンブルグ時代、まだリンゴが加入する前、ピート・ベストがドラムスを叩いていた時期。その当時ベースを弾いていたのはスチュワート・サトクリフ・・・ほんの21歳で生涯を閉じたジョンの親友。音楽よりも絵の才能があり、ハンブルグに演奏旅行にいっていたときに知り合ったアストリット・キルヒャーと恋に落ち、バンドを離れてアートの世界に身を投じたが、脳出血によって息をひきとる。※アストリットはマッシュルーム・カットの生みの親!!
 スチューを演じたのはスティーヴン・ドーフ、ナイーヴなスチューの性格を反映した優れた演技を見せている。
そのほかのビートルズのメンバーは微妙に似ている感じを出している役者が割り当てられているが、特にジョンの役を演じたイアン・ハートは、以前から俺はジョンみたいな顔だなぁと思っていたので、正に納得の配役。相当若い頃のジョンを研究したに違いない。因みにアストリットを演じたのはツイン・ピークスのローラ・パーマー役で人気の出たシェリル・リー。

 さて、肝心の演奏だが、グレッグ・デューリ(アフガン・ウィグス)、ドン・フレミング(ガンボール)、デイヴ・グロール(ニルヴァーナ)、マイク・ミルズ(R.E.M)、サーストン・ムーア(ソニック・ユース)、デイヴ・ピルナー(ソウル・アサイラム)といったオルタナ、グランジ系のミュージシャンが担当している。これははっきり言って大正解!!
なまじっか、ビートルズ世代でない若い(当時)連中に任せたことによって、ハンブルグ時代の荒っぽいビートルズの感覚が上手い具合に再現出来たのではないかと思う。
『マネー』・・バレット・ストロングのオリジナル・ヒット。レコード・デビュー後もレパートリーにしていたのでほとんどビートルズ・ソングといってもよい感じ。
『ロング・トール・サリー』・・・これまたおなじみのナンバー。ポールがオリジナルのリトル・リチャードばりにシャウトすることで人気のあった曲。
『バッド・ボーイ』・・・ラリー・ウィリアムスのナンバー。グレッグ・デューリのボーカルはジョンを意識しているのかな?
『トゥイスト・アンド・シャウト』・・・アイズリー・ブラザーズのオリジナル。これもビートルズ・ファンには超有名な曲。
『プリーズ・ミスター・ポストマン』・・・オリジナルはマーベレッツ。カーペンターズが後にカバーしたことでも有名。
『コモン・エヴリバディ』・・・エディ・コクランのご機嫌なナンバー。ビートルズのテイクでは公式に発表されたことはない。
『ロックン・ロール・ミュージック』・・・ご存知チャック・ベリーのナンバー。
『スロー・ダウン』・・・ラリー・ウィリアムスのナンバー・・・これもかっこいい!!
『ロードランナー』・・・ボ・ディドリーのご機嫌なアップ・ナンバー。
『キャロル』・・・ビートルズよりもストーンズのカヴァーで有名なチャック・ベリーのナンバー。この当時はチャック・ベリーのカヴァーはアマチュア・バンドの必須科目だった。
『グッド・ゴリー・ミス・モリー』・・・リトル・リチャードのナンバー。
『20フライト・ロック』・・・これまた定番のエディ・コクランのナンバー。これもストーンズが【スティル・ライフ】の中で取り上げたことで有名なナンバー。
 ということでリード・ボーカルはデイヴ・ピルナー、グレッグ・デューリ、マイク・ミルズがそれぞれ分担している。
別に無理にビートルズの演奏に似せようとかという思惑はなく、かえって自由に自分たちの解釈でオールド・ロックンロールをやってみたら、ハンブルグ時代のビートルズっぽい感じが出来た・・・という奇跡的な仕上がり。
 純然たるビートルズ・ソングのカヴァーではないものの、これはこれでなかなか素晴らしい作品であると思う。
※映画の方もビートルズ・ファン必見!!











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この記事へのコメント

2013年07月09日 19:00
コメントありがとうございます。
お返事遅れてごめんなさい。m( _ _ )m

バックビートは大好きですヽ(*´∀`)ノ

ビデオですが持ってます。
もう、何回も見ました(#^.^#)

でも、サウンドトラックCDは
聴いたことがないので欲しいです。

ジョージのハンブルグ時代のプレイは
オルタナ、グランジ系のミュージシャンから、
かなり注目されてたみたいですね。(・∀・)
2013年07月09日 19:37
この映画でのイアン・ハートの演技、俺は特筆ものだと思っています。ジョンの若い頃の感じをこれほど上手く表現出来る人はなかなかいないんじゃないかなァ。

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